自分のためにやった。好きでやった。名セリフメモ「ブレイキング・バッド」

ホワイト「私がしたことは全て・・わかって、」

スカイラー「聞かなくてもわかる どうせまた、家族のためだと言うんでしょ」

ホワイト「自分のためにやった」

    「好きでやった

     私には才能があった

     それに・・心から実感できた 生きていることを」

 

最終話で、主人公のホワイトが自分の本音を述べるシーン。

すべての行いを家族のためだ と言って正当化しようとしてきたけど、

最後に認める。自分のためだったと。

 

自分が得意で好きだからやっていたし、それによって生きている実感を得ていたのだと。

 

その本音を聞いたスカイラーはどこか晴れやかな顔をする。

 

人間がどんなことで生を実感するかはわからない。

過度な刺激を通して感じることもあれば、静寂の中で感じることもあるのかもしれない。

 

この主人公ホワイトは、ガンで余命宣告されてから、破天荒な行動をはじめる。

それまでは高校教師として平凡で穏やかな暮らしをしていたが、徐々にブレーキが外れていき、人殺しも厭わなくなる。

事故で、不運が重なって、どうしようもなくなって最悪の事態を招いてしまう、という展開が何度もあるが、それでも主人公は、その中に強烈な生の感覚を得ていたのだろう。

幸せなシーンはほとんど無く、怒りや苦悩に苛まされているシーンばかりだが、感情のプラスマイナスよりも、生の実感のありなしのほうが、人生において圧倒的に重要だ ということに気づかされる。

そしてもうひとつ、その生きざまを正直に他人に話せるならば、より研ぎ澄まされて集中した状態でその人生に正対していける。